油回転真空ポンプ
油回転真空ポンプとは?
油回転真空ポンプとは、油によってロータ、ステータ、摺動翼板などの部品の間の機密および無効空間の減少を図っている容積移送型真空ポンプです。
油回転真空ポンプの特長
油回転真空ポンプは、真空ポンプ油を使うことによって、回転部の動きを滑らかにしたり、真空封止して気密性を高めることで高い排気性能を実現しています。 また、大気圧から高真空領域まで有効に作動できるポンプの中では最も効率がよい形式であり、安定した排気性能が得られる信頼性の高いポンプです。
【長所】安価、コンパクト、容易な据付、簡単に10pa以下の真空が得られる
【短所】真空ポンプオイルの取り扱いが煩雑
油回転真空ポンプの主な利用分野
食品、チャッキング、真空炉、リークシステム、含浸装置、レーザ、 コーティング、化学、医療、セントラルバキュームシステム など
油回転真空ポンプの仕組み
油回転真空ポンプには大きく分けて3つの形式があります。
1)回転翼形油回転真空ポンプ
このポンプは、シリンダーの内側に組み込まれたロータに2枚のベーンが 組み付けられています。このベーンがシリンダ内を3つの空間に分割します。分割された空間の気体はロータの回転とともに圧縮されて、周期的に変化しなが ら、排気弁より大気に排出されます。 オイルはベアリング部の潤滑、冷却、ベーンとシリンダーの気密性を高めるシールの役割をしています。
2)カム形油回転真空ポンプ
円筒形ステータの中心に偏芯ロータが設置され、ロータの一部がステータと接触しながら回転し、吸気側・排気側のシールとして上下に動く翼板(ベーン)が設置されています。ロータが1回転する間に、ステータ・ロータ間の隙間空間を排気することにより、真空排気します。
3)揺動ピストン形油回転真空ポンプ
ガイド部を摺動するピストンが、偏心ロータの回転により上下首振り運動を行なうことで、ピストン及びシリンダで囲まれた空間の容積を変化させて気体輸送を行います。
【当社の「油回転真空ポンプ」製品シリーズ】
Gシリーズ|GHDシリーズ|GLDシリーズ|GCDシリーズ