【真空基礎知識】排気時間の計算法
真空槽の容積、必要とする圧力とその圧力までにかかる時間がわかっている場合、次の計算式と排気速度曲線を利用して、真空ポンプを選定することができます。
【例題1】
50リットルの容器を大気圧から10,000Paまで5分で減圧したい時、どの真空ポンプを選べば良いでしょうか。
はじめに、数値を式に代入して10,000Paの時の排気速度を求めます。
つまり、10,000Paの時に23L/min以上の排気速度が必要ということになります。排気速度曲線を見て、10,000Paの時に23L/min以上の排気速度がある真空ポンプを選定します。
×印のところが10,000Paの時に排気速度が23L/minになる所なので、それ以上の排気速度を持っているDA-41DやDAT-50Dを選定します。
●注意
この計算は、配管の長さや太さ、配管抵抗や漏れなど、細かな事を考慮していません。実際には安全率を見込んで選定してください。
【例題2】
DA-121Dを使って、80リットルの真空槽を、大気圧から13kPaまで減圧するのに要する時間はどのくらいでしょうか。任意の圧力に区切って、その区間ごとの排気時間を計算し、それらを合計します。
●注意
この計算は、配管の長さや太さ、配管抵抗や漏れなど、細かな事を考慮していません。実際には安全率を見込んで選定してください。