【真空基礎知識】ドライ真空ポンプの排気原理
ドライ真空ポンプの1段式と2段式の違いは?
ドライ真空ポンプの形状で、モータを動力としてポンプ室を2つ組み合わせたもので説明します。
●1段式:
2つのポンプ室を並列につないで排気量を増やしているものが1段式です。ポンプ室が1つであるものは当然1段式となります。
●2段式:
ポンプ室を直列に2組つないで圧縮比を大きくとったものが2段式です。現在では、3段式や4段式のものもあります。
1段式と2段式の比較
●1段式 到達圧力:高い 排気速度:大きい
●2段式 到達圧力:低い 排気速度:小さい
1段式と2段式のポンプ室の組み合わせ
ドライ真空ポンプの排気原理
●スクロール型ドライ真空ポンプ
●多段ルーツ型ドライ真空ポンプ
① ロータがケーシング内部で互いに反対方向に回転します。
② 吸引ガスは、図[1] ~ [2]にいたる間に、葉端A・とケーシングの壁面で囲まれた容積“V”で捕捉され、[3] ~ [5]を経て吐出口に到達し、吐出されます。
●ダイアフラム型ドライ真空ポンプ
●揺動ピストン型ドライ真空ポンプ
●回転翼型ドライ真空ポンプ
●メカニカルブースタポンプ
反対方向に回転するまゆ形ローターを90°位相をずらせて取り付けます。ローターはシリンダーと接触することなく気体輸送します。この形式のポンプは、大気に放出する他の形式のポンプ(例えば油回転真空ポンプなど)を補助ポンプとして使用し、高真空側に用います。構造的に摺動部がなく、高速回転が可能で高排気速度のものができます。